コラム
白目部分に血が!?「結膜下出血」について
※ 本記事は広告を利用しています
目次
結膜下出血とは?
白眼部分がベッタリと赤く染まっていたら、それは結膜下出血の可能性があります。
結膜下出血とは、その名の通り結膜下の小さい血管が破れて出血している状態を言います。結膜は白眼の表面を覆っている粘膜のことで、そこには太いものから細いものまで数多くの血管が走っています。このうち細い血管が破れて出血し、白眼部分が真っ赤になるのが主な症状です。
出血の程度は様々で、小さな点状、まだら模様、眼球全体が真っ赤になるほど広範囲になることもあります。眼球の内部に血液が入る訳ではないので、視力が低下する心配はありません。また、多少目がゴロゴロする程度で、痛みなどが起こることもありません。
結膜下出血が起こる原因は、目を擦ったり触ったりすることによる外的な刺激です。加齢で血管がもろくなっている高齢者はこの結膜下出血を起こしやすくなります。
また、高血圧や糖尿病、白血病など血管が弱くなる病気を持っている場合も頻度が増えます。
充血との違いは?
結膜下出血は、充血とは症状が異なります。
充血とは、急性出血性結膜炎や流行性角結膜炎にかかったときに見られる症状で、血管が破けた状態ではなく膨らんだ状態のことを言います。アレルギー物質や細菌からの刺激を受けたことによって結膜が炎症反応を起こし、その症状の一つとして血管が膨らむのです。
普段血管は外から見ても細いので見えないのですが、炎症や疲れなどによって膨らむと目立つようになり、外から見て赤く見えるようになるのです。
血管が膨らんだことによって赤く見えているので、結膜下出血とは違いぼやっとした見た目になります。
対して出血は血そのものが見えているので、充血に比べてかなりはっきりと赤く見えるという特徴があります。
放置して大丈夫?
結膜下出血は自然吸収される性質があるので、治療する必要はありません。
軽いものなら1~2週間程度、症状が強くても2~3ヵ月で自然と治ります。ただあまりにも症状が長引く場合は、吸収を促進するために血栓溶解剤などを結膜下注射することがあります。
この他にも違和感がある場合に消炎のための点眼薬を使用したり、熱による吸収を促すためにホットパックを行うのも有効です。
ただし鋭利なものや金属片などで目に傷を負った、ボールが目にぶつかった、転倒したといった場合、眼球そのものが傷付く穿孔性眼外傷の可能性があり、この場合はすぐに治療が必要です。
また、出血と充血は素人目には判断が難しい場合があるので、不安な場合も眼科を受診するようにしましょう。