コラム

世界人口の半数が近視になる日も遠くないかも!

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近視人口の増加は世界でも社会問題化

世界的に近視人口が増加していることは、大きな社会問題として多くの専門家達も注目している事柄です。

更に、近視を発症する年齢も若年化してきています。特に近代化が進んでいる国に近視の増加傾向が見られ、遺伝的な要因や環境が影響していると考えられています。

遺伝子が影響している場合は、一部の遺伝子の機能不全または欠損により特定のタンパク質が不足し、その結果近視に影響すると考えられています。また、環境が影響している場合は、はっきりとその原因が特定されてはいないものの、運動不足やビタミンDが不足していることが挙げられます。

またスマートフォンの普及により、至近距離で画面を長時間見続けることが、近視の原因とも言われています。

オーストラリアのブライアンホールデン視覚研究所によると、2050年までに世界の人口の約半数が近視になる可能性があることを発表しました。2000年時点で世界では約14億人が近視となり、その数は年々増加していきます。

特にアジア太平洋地域は世界的に見ても、近視率が最も高い地域とされています。

その原因は、アジア人は眼球を長く焦点を合わせることが出来ない「軸性近視」が多いことが影響していると考えられています。

また、アメリカやヨーロッパ、アフリカなどでも近視人口は増加傾向があり、まさに近視は世界的に取り組む問題なのです。

各国の取組み

世界的に近視人口が増加していくことにより、各国では様々な取り組みが行われています。

オランダ、イギリスでは共同研究により近視に関係する遺伝子の発見に成功しました。また、アメリカではこれまで長年に渡り、近視など視力についての研究が行われてきました。また、ドイツなどヨーロッパの地域でも近視に対する調査が行われ、その対策に取り組んでいます。

その中で多くの国々が注目したのが屋外での活動です。中国の研究では、1日あたりの屋外活動を増やすことで視力の進行が遅くなり、近視の有病率が低いことがわかりました。

そこで、ガラス張りの天井の校舎を推奨するなど、屋内にいても太陽の光りを浴びることが出来るよう工夫しています。

また、シンガポールでは週末に公園で遊ぶことで景品がもらえるイベントを企画するなどして、あらゆる方法で近視対策が行われています。日本でも、日本近視学会や慶應義塾大学医学部などが近視に関する研究をしています。

近視のメカニズムを研究し、近視の発症や改善を行うことは各国にとって大きな課題となっているのです。